宮村周子の展覧会リコメン
自分が元雑誌編集者だということもあり、昨今の「雑誌の黄金時代の終焉」な風潮に、ときどきふと懐古的な寂しさを感じざるをえませんでした。
でもね、でもね、時代とともにメディアのありかたは変わるのだし、かといって、そうそう紙媒体が簡単に死滅するわけないのであって!!!
雑誌的メディアを愛するみなさま、今週末は、ぜーったいに、ZINE’S MATE, THE TOKYO ART BOOK FAIRに足をお運びくださいませ?!
表参道gyreとvacantの二カ所で日曜まで開催。
日本初のアートブックフェアをうたうイベントで、ちゃんとした出版社も出店してるのですが、ギャラリーやインディなレーベルも個人のアーティストも、みんな結構ごちゃまぜ状態。なんかね、GEISAIの混沌とした様子を思い起こさせる、自由なフリマ感がすっごいいいんです!
情報化時代にあっては、文字ベースの情報はむろん、映像でさえもどんどんウェブサイトに集約されていっているし、自分自身もメディアの形式にはそれほどこだわりがなかったりします。でも、ビジュアル@paperのよさってぜったいあると思うし、なにより今回の出店者のみなさんが、いろいろ複雑怪奇になってる日本の出版業界のしきたりやシステムかっとばして、ウェブを併用し、違うルートでも流通網を築いているのがたくましい。新しいアートブックや雑誌の時代がキターって、ほんと思いました。この自由さはやっぱりいい。つぎの時代のメディアのヒントや、そうはいっても時代と関係なく勃発してる創造性の受け皿が着実にあるっていうことに、心底感動&興奮したし、勇気をもらいました。メディアの原点ってことなのかな。。
くしくも都内が今期最高気温の夜、会場も都内最高温度だと思われ。人すごくて、ぎゅーぎゅー。
それでも、おもしろいブースいっぱいで、すっかりしっかりお買い物モード。
アート誌Lovely Daze、よいー
カワイイ・ファクトリーさんは、満を持して出版レーベルTrue Ringを設立。かっちょいー!
CHOJIN CLUBのブースには、めちゃめちゃハートを射貫かれました。漫画本もすばらしい!!!
見たことあんなー、と思ったら、私、101アートフェアで、この御仁、HIMAAさんのZINEを買ってました。うれしくて、最新刊も買い!
これはNIEVESから発行されてるのですが、このくらいの小規模な実験的メディアが、会場見回すとほんとにいっぱいNIEVESからでてて、びっくり。スイスの版元さんで、NYのprinted matterみたいな存在なんだそうです。すごいなー。
上記は一番上以外、全部vacant会場ですが、こちら↑はgyreのギャラリー360ブース。金曜は、右の小林エリカさんがライブドローイングされるそうです!
会場のデザインはスキーマ建築企画さんによるものですが、さりげない板使い?がすごいよかったです。vacantのブースの家具は廃校からもらってきた勉強机の天板を樹脂加工したものだそうで、会期後は椅子とセットでひとつ2万円ほどで販売予定だとか。その発想がおもしろい!
そんなこんなで、会場から出るころには、鞄には7,8冊ZINEがいつのまにかぎっしり入ってて。。あらー
小規模メディアZINEがよく置いてあるショップとかカフェ(おしゃれ系?)、まめにチェックできてなかったですが、おもろいのを一望できるこうした企画、定期的に開催されるとうれしいです!